Q1.新型コロナウィルスの拡大を機に、東京一極集中から地方分散が推奨されている中、サテライトオフィスのような施設が、再開発と相まって、千葉市やその周辺に開設される動きはあるのでしょうか。

A1.確かにサテライトオフィスに関する関心が高まっています。既にスペースを持っている事業者の皆さんのネットワーク増強、テレワーク用スペース時間貸し用通信環境整備の動きが増加しています。この点は、NTT東日本の境取締役千葉事業部長からもご発言があった通りです。ご質問のような、千葉市やその周辺で、今後の再開発時にサテライトオフィスを開設しようという動きも一部で始まっています。一方で、再開発時に、従来型のオフィス需要がどのくらい減少するかも検討課題です。千葉県全体にチャンスがあるとともに、地域間では厳しい誘致競争も起こりうると覚悟しておく必要があると思います。(回答者:自由業部会長 水野創)

Q2.抗体検査における陽性者は「うつらない、うつさない」人であるとの前提の下、陽性者を識別できるとよいと思います。

A2.難しい問題ですが、検査に誤判定リスクがあるほか、再感染者も発生していることを考えると、抗体検査だけでは識別することはできず、一人一人が感染を防ぐ対策を徹底することが基本になると思います。また、特定の個人が抗体検査で陽性かどうかを明らかにすることは、感染者に対する現在の世間の反応を前提とすると難しいと思います。(回答者:自由業部会長 水野創)

 

Q3.この状況がいつまで続くと思いますか。

A3.現状は、緊急事態宣言解除後の経済・社会活動再開による新規感染者増加・高水準横ばい圏内の状況だと思います。高水準ながら横ばい圏内になっているのは、検査範囲の拡大、その後の新たな自粛要請そして梅雨明けで夏本番を迎えていることに加え、多くの人が感染状況を見て活動内容を決めるなど、コロナとの共存に慣れてきていることもあると思います。先行きは、こうした諸要因の動向にもよりますが、今の対応では、コロナの撲滅はできないので、この状況は有効なワクチン、治療法の確立まで続くことになります。当面は、共存継続を前提に、感染リスクをできるだけ小さくしつつ、経済・社会活動の回復も図る必要があると思っています。(回答者:自由業部会長 水野創)

 

Q4.パネリストの発言に、千葉市が県庁所在地である誇りを感じた。千葉県全体の中での千葉市という視点から、司会者の水野部会長の話も聞いてみたい。

A4.千葉駅周辺の中心市街地は、JR,京成千葉駅の変遷や高速道路網の整備、さらにはネット通販の増加等その時々の環境変化の影響を大きく受けて、その都度変化を遂げてきました。千葉県全体も交通インフラの整備や首都圏一極集中の強まりで変化を続けています。3年前に文化と街づくりのセミナーを始めたのも、こうした大きな変化に対応して地域が発展していくためには、その地域独自の生活様式(文化)を持ち、その魅力で住む人や訪れる人が増え、関連するお店もさらに増加することが必要なのではないか。そして、千葉駅周辺は、歴史的な資産に加え、交通インフラの一層の充実、千葉市美術館拡張、再開発、オリパラのレガシー等、新しい文化を梃子に発展する大きなチャンスを迎えているのではないかと考えたからです。毎回、地域の商工会議所会員の事業者の皆さんが参加され、多角的視点から活発な議論が展開されてきました。実際の変化も見えてきていると思います。今回は、将来に向け、よりはっきりとした決意が示され、素晴らしいと感じました。(回答者:自由業部会長 水野創)